こんにちは、ISOGE!オーナーのよもです。サラリーマンをしながらISOGE!を運営する、いちマンション好きです。
今回、三井不動産レジデンシャルが手がける『パークタワー渋谷笹塚』についてモデルルームに実際に行ってきたので、この物件のオススメや否やをまとめたいと思います。先に結論から言うと、積極的に検討を進めて良いと思える物件です!僕自身予算1.5億〜1.8億くらいのマンション購入を検討しているのですが、申込進める予定です(現実的に抽選倍率が低くて買えるチャンスが高そうな点も◎)。
ただし、この物件は定期借地権物件であるという前提はご留意ください。定期借地権物件のメリット・デメリットについては下記の記事にまとめているので、こちらも参考に見てみてください。
パークタワー渋谷笹塚の基本情報
パークタワー渋谷笹塚の基本情報からまずみていきましょう。
立地:渋谷区笹塚駅徒歩4分の好アクセス

この物件の最大の魅力の一つが、その立地です。京王線・京王新線「笹塚」駅からなんと徒歩4分。京王クラウン街の出入口を使えば徒歩3分という近さです。新宿へもすぐアクセスでき、小田急線の「代々木上原」駅や「下北沢」駅も徒歩圏内。周辺には活気ある「十号通り商店街」や、「フレンテ笹塚」などの商業施設も充実、笹塚小学校も近く、日々の生活にとても便利な環境です。
人気の代々木上原や下北沢エリアにも自転車などで気軽に行ける距離なのも魅力的です。逆にいうと、そういった便利なエリアかつ周りに大学も多いので、近隣の明治大学や東京大学の学生などが住むケースも多く、少しそういった属性の方もいるエリアでもあります(僕の大学時代も、複数の友人が笹塚駅周辺に住んでいました)。
デベロッパー:安心の三井不動産レジデンシャル

開発・分譲を手がけるのは、日本を代表する不動産会社、三井不動産レジデンシャル。今回の「パークタワー」ブランドや「パークコート」「パークシティ」などのブランドで知られる、高品質なマンションづくりに定評のある、誰もが知る会社と言って良いでしょう。大手デベロッパーが関わっていることは、建物の品質はもちろん、定借という長期にわたる契約管理においても、大きな安心感に繋がります。
建物:地上28階建てタワマン、先進の制震構造、充実の共用施設
建物は地上28階・地下1階建て、高さ約100mのタワーマンション。設計・施工はスーパーゼネコンの大林組が担当し、同社開発の先進的な制震構造「デュアル・フレーム・システム®」を採用。地震への備えと快適な住み心地を両立しています。総戸数は659戸と、エリアトップクラスの規模を誇ります。
間取りは1LDKから4LDKまで、広さも約44㎡~129㎡とバリエーション豊かで、一部のお部屋は、子育て世帯に配慮した「東京こどもすくすく住宅」の認定も受けています。そして、タワーマンションならではの充実した共用施設も魅力です。エントランスホールやラウンジはもちろん、アウトドアライブラリー、プレイ&ワークラウンジ、パーティールーム、フィットネススタジオ、スタディルーム、コンシェルジュカウンター、ゲストルーム、スカイテラスなどが計画されています。
またモデルルームでも実際に説明いただいたのですが、複数のアーティストとのコラボもしており、周辺にアート作品の配置をするなど、アーティスティックな要素も色濃いのは大きな魅力と個人的には思いました。
竣工は2027年12月下旬、入居開始は2028年3月下旬の予定です。
パークタワー渋谷笹塚の価格と販売スケジュール
さて、気になるパークタワー渋谷笹塚の予定価格ですが、いくつか例を見てみましょう。方角によって相場は大きく変わりますが、平均坪単価は約680万円とされています。

注: 上記は予定価格であり、実際の販売価格とは異なる場合があります。またこの価格には後述する前払賃料が含まれています。
定期借地権だということを前提にしても、高くない?という声もあったりしますが、この物件は物件価格に地代を前払い賃料として反映させています。つまり、本来ランニングコストとして支払う地代を一定以上物件価格に反映させているので少し高くなっている部分があります。それを加味しても、この価格に収まっているなら、個人的には十分定期借地権なりに安いのではないかと思っています。これが所有権でったら、平均坪800万はゆうに超えているでしょう。
おすすめの間取り

また、結構全体的に間取りが綺麗です。南向きのワイドスパン間取り(73B・74Aあたり)は坪単価700万円ていどの水準ですが非常に綺麗な間取りをしており、3LDKで1.5〜1.6億円程度という価格で手が出ると考えるとかなり良いんじゃないかと思います。73B・74Aはキッチン横のパントリーが非常に広く、キッチン関連のあれこれを置くのに便利そうな印象でした。柱も出ておらず、実需だと一番この間取りが良さそうだなという印象です。南向きはかなり開けてるので眺望もいいですしね。
個人的には角部屋を狙っていきたいところですが、一番坪単価で高いのは南東向き、続いて南西向き、最後が北西となっています(北東はまだ販売前)。南西角が間取りとしては非常にいい(この部屋もパントリー広め)のですが、西側の再開発影響によって富士山ビューが消える可能性があるので、その点は注意です(これは北西角にも言えることですが)。また、南西のダイレクトウインドウは西日をもろに浴びることになるので、この点もちょっとネック、それが反映されて坪単価は南東よりも低いと思われます。

南東角は高層階だと東京タワーもギリギリ見えるビューで、間取りも柱が一部屋しっかりと入り込んでいること以外は良いと思います。が、東京タワーは六本木の再開発に伴い見えなくなる見込みとのことで、ここを期待するとちょっと微妙でしょう。坪単価としては角部屋の中でも高めです。
北西角は南東角と方角が違うのみでほぼ同じ間取りです。低層階だと電車の線路が眺望に被るので少し気になりそうそうですが、高層階であればあまり気にならないでしょうし、坪単価的にも角部屋としてはリーズナブルなので、予算抑えめで角部屋を狙うならアリだと思います。電車音についても二重サッシでちゃんと対策しているので、あまり気にならないと思います(モデルルームで実際に体感しました)。
販売スケジュール(2025年5月時点情報)
この物件、2025年に入ってから施工上の問題を受けて一時販売を休止していましたが、再施工と品質確認を経て、販売活動が再開されています。
モデルルーム見学会再開
: 2025年4月18日(金)より
第1期販売スケジュール(予定):
希望住戸承り書締切日時:2025年5月18日(日) 17時
登録期間:2025年5月24日(土) 10時 ~ 2025年6月1日(日) 16時
抽選会:2025年6月2日(月) 11時
購入申込会及び重要事項説明会:2025年6月13日(金)より
売買契約会:2025年6月22日(日)より
※スケジュールは変更になる可能性があるので、最新情報は公式サイトでご確認ください。
パークタワー渋谷笹塚ならではの定借のポイント

パークタワー渋谷笹塚の定借スキームには、一般的な定借マンションとは異なる、いくつかの重要な特徴があります。
ポイント①:約70年という長期の借地期間
この物件の借地期間は、引渡し予定の2028年3月下旬から2098年12月31日まで、約70年間と設定されています。法律で定められた最低期間は50年なので、これを大幅に上回る長さです。70年あれば、多くの方にとって生涯にわたる居住期間をカバーできると考えられますし、後述する売却やローンにおいても有利に働く可能性があります。最近の定借物件は大体70年くらいはあるものの、そこをきっちり押さえているのはまずは重要かと思います。
ポイント②:「前払賃料方式」で月々の地代負担を軽減!
これが、この物件の非常にユニークな点です。通常、定借マンションでは毎月地代を支払いますが、パークタワー渋谷笹塚では「前払賃料方式」を採用しています。
仕組み: これは、約70年間の借地期間に支払うべき地代総額の一部を、マンション購入時の分譲価格に含めて支払う方式である。つまり、購入者は初期費用の一部として、将来の地代を前払いすることになる。 影響: この方式により、毎月支払う地代(月払賃料)の額が、本来想定される水準よりも大幅に低く抑えられる(14)。これにより、月々のランニングコスト負担が軽減され、資金計画が立てやすくなるという利点がある。
この前払賃料方式により、月々の地代が押さえられる点は一つメリットと言えます。その分、購入時の価格が高くはなるので、総合的に良いか悪いかは人それぞれですね。ただし、手付金の計算をする際、物件価格に占める前払賃料分は除く形らしいので、その点はメリットと言えます!手付金の10%、地味に用意するの大変ですからね...。
月々のランニングコストは実際いくら?
管理費、修繕積立金に加えて、月払賃料(地代)と解体準備積立金がかかります。公表されている例を見てみましょう。
住戸タイプ (向き) | 専有面積 (㎡) | 管理費 (円) | 修繕積立金 (円) | 月払賃料 (円) | 解体準備金 (円) | ネット代 (円) | 合計 (円) |
64A (南) | 64.97 | 31,990 | 16,310 | 1,750 | 16,320 | 1,430 | 67,800 |
74A (南) | 74.95 | 37,110 | 18,930 | 2,030 | 18,940 | 1,430 | 78,440 |
65D (東) | 65.82 | 32,550 | 16,600 | 1,780 | 16,610 | 1,430 | 68,970 |
※注: 上記は特定の階数の例であり、階数やタイプにより若干異なる場合があります。
注目すべきは「月払賃料」の安さです!坪単価にすると約89円程度と、非常に低く抑えられています。これは先ほど書いた前払賃料方式のおかげですね。一方で、解体準備積立金は坪単価約840円程度と、それなりの金額になります。70㎡程度の部屋だと、月々の合計は約7万5千円前後になる見込みです。
ただし注意点として、この月払賃料も将来ずっと固定ではなく、固定資産税評価額の変動などに合わせて見直される可能性があります。また、修繕積立金も長期的に増額していくのが一般的です。
ポイント③:「転借地権方式」と三井不動産のサポート

この物件は、土地の所有者(報道によると新宿中村屋さん(27))から三井不動産レジデンシャル(MFR)が土地を借り、そのMFRがマンション購入者に土地を又貸し(転貸)する「転借地権(てんしゃくちけん)」という方式をとっています。
MFRの役割: この方式では、MFRが土地所有者と購入者の間に介在し、約70年間の借地期間にわたる契約管理の中心的な役割を担う。 潜在的なメリット: MFRは、定借に関する相談対応や、将来の売却・賃貸等に必要な手続きのサポートを行うとしている(14)。大手デベロッパーが間に入ることで、購入者は地主さんと直接やりとりする必要がなくなり、特に定借に不慣れな方にとっては安心感につながる可能性があります。
このように、パークタワー渋谷笹塚は「約70年の長期期間」「前払賃料方式による月額地代の低減」「大手デベロッパーが間に入る転借地権方式」という合わせ技で、定借のデメリットを軽減し、物件の魅力を高めようとしています。これは他の定借マンションと比較する上で、非常に重要なポイントと言えるでしょう。
定借マンションにおける住宅ローンの注意点
また重要な話として、定借マンション購入にあたって、住宅ローンについても解説します。
一般的に、金融機関は定借マンションへの融資に少し慎重になる傾向があります。土地が担保に取れない、価値が年々下がる、期間が決まっている、などが理由です。しかし、ローンが組めないわけではもちろんありません。実際に僕が組めたようにメガバンクなどでも取り扱いはありますし、住宅金融支援機構の「フラット35」も、一定の条件を満たせば利用可能です。
ただし、重要な注意点として、ローンの借入期間は、借地権の残りの期間を超えることはできません。例えば、残存期間が30年しかない場合、35年ローンは組めない、ということです。パークタワー渋谷笹塚の場合、約70年という長期の借地期間があり、大手デベロッパーも関与しているため、特に新築で購入する段階では、多くの金融機関で住宅ローンの利用は可能です。僕も今ちょうど事前審査のやり取りを担当さんとしてますが、年収の8〜9倍程度のいわゆる普通の水準のローンは十分に通りそうです。ですので、新築購入においてはローン懸念をそこまで重く考えなくても良いと思います。
パークタワー渋谷笹塚、リセールバリューは?
さて、定借マンションを検討する上で、多くの方が気になるのが「将来、価値はどうなるの?」ということではないでしょうか。個人的には、価値の上がり目は十分にあると思っており、その理由は周辺の再開発計画と、定期借地権でもエリアと物件のポテンシャルが
笹塚エリアで進む「まちづくり構想」

笹塚エリアでは今「まちづくり構想」というものが進んでいます。このマンションが建つのは、構想の中の「C地区」にあたります。そして重要なのが、その西隣、現在「笹塚ショッピングモールTWENTY ONE」などがある「B地区」も、同じまちづくり構想の対象エリアになっている点です。
まだ具体的な再開発計画や時期は決まっていませんが、将来的にこのB地区が再開発されれば、駅周辺が一体的により便利で魅力的な街になる可能性があります。そうなれば、エリア全体の価値が上がり、パークタワー渋谷笹塚の資産価値にとっても追い風になることは間違いありません。再開発のあるエリアのマンションは狙い目、とよく言われますが、まさに真横でそれが進むとなると、期待大という他ありません。
ただし、一点注意するとすれば、B地区に高い建物が建つような計画になった場合、パークタワー渋谷笹塚の西向きの部屋の眺望には影響が出る可能性はあります。これはどの間取りを選ぶかを考えるとき、念頭に入れておく必要があるでしょう。
次に、定期借地権の実例として「シティタワー品川」について触れたいと思います。
ケーススタディ:シティタワー品川の価格推移

シティタワー品川は、港区港南(品川駅近く)にある定借タワーマンションで、2008年に住友不動産が分譲しました。借地期間は約72年でした。このマンションは、分譲時、東京都のプロジェクトの一環として、周辺相場よりかなり割安な価格(坪単価約120万円)で供給されたのですが、その後特に近年の不動産価格高騰の波に乗り、中古価格が分譲時の数倍に跳ね上がったと話題になりました。2025年現在、シティタワー品川は借地期間残り50年強ですが、このくらいであればまだマーケットでの取引も十分に見られます。2025年1〜4月にかけてのシティタワー品川の取引はレインズを参考にする限り10件弱あり、十分に流動性は高いと言えます。
パークタワー渋谷笹塚にも同様の期待ができる?
シティタワー品川の例は、好立地・高品質・長期借地の定借マンションであれば、市場が良ければ資産価値を維持・向上させる可能性があることを示していると僕は考えています。ただし、この価格上昇は非常に特殊な初期条件があったからこそ。パークタワー渋谷笹塚に同じような「爆上がり」を無闇に期待するのではなく、重要かつ抑えるべきなのは、「定借だから価値が上がらない」とは限らない、ということです。
僕の考えですが、定期借地権の資産性上のメリットは「新築的には定期借地権物件として値付けされるが、中古マーケットではエリアの相場の中で値付けされる」ということです。新築の場合は定期借地権なりの値付けをデベロッパー側もしますが、中古マーケットでは、他の所有物件と横並びとなります。この時、もちろん多少低めには値付けするものの、「定借だから」と極端に価格を低くしなくても、十分に購入検討者の目に留まります。
ブリリアシティ西早稲田の例
実際、定借物件で僕が購入したブリリアシティ西早稲田の中古マーケットでの評価を見た時にも実感しました。新築時6,000万円〜7,000万円程度の物件が、3年後には9,000万円から1億円前後で取引されるようになったのは、もちろんマーケットの過熱もひとつの理由ですが、中古マーケットに評価の場所が移ったことも大きいでしょう。
なので、新築で定期借地権を購入することによる、中古マーケットでの資産性アップの期待は、構造的に起きやすいんじゃないかと思っています。
まとめ:パークタワー渋谷笹塚は「買い」か?

さて、長くなりましたが、パークタワー渋谷笹塚について様々な角度から見てきました。個人的には、やはりおすすめです。所有権でない分、程よく人気も抑えめでモデルルームの予約が取りやすい・倍率も極端に高くなることはないと想定されます。買えない所有権よりも買える定期借地権、この考えは僕は今のマンションマーケットにおいてはとても重要だと思っています。笹塚というエリアに大きな忌避感などがないようであれば、積極的に検討して良いのではないでしょうか。
もちろん、新築マンションができる際には周りの中古マンションも相乗効果で値上がりが期待できるので、周辺・沿線の中古マンションは狙い目です。ぜひ、ISOGE!を活用して調べてみてくださいね!
